インタビュー:大賀一樹さん | LGBT就活

いじめられるのは嫌だったので、自分を偽って振舞っていました 保育園に入る前、2、3歳くらいの時、周りから自分の行動について「おかしい、オカマっぽい」と言われて、自分は既存の男性の枠には入らないんだなぁと意識するようになりました。そういうふうにいじめられるのは嫌だったので、幼少期から10代にかけて、自分を偽って振る舞うようにしていました。   中学校3年生の時に『3年B組金八先生』というテレビドラマに性同一性障害の役柄が登場したのを見て、性別に違和感があるというところにとても共感しました。その頃は性的指向と性自認の区別がよくわかっていませんでした。だから、男性を好きになった自分は女性じゃなきゃいけないのかな? と思って、16歳くらいからいわゆる異性装、女装をしていました。周りからは変な人だと思われていましたが、そう思われていたほうが、むしろ深くプライベートに侵入されないとわかったので、そういうふうに自分を守っていました。   Xジェンダーという言葉を知って「ああ、これだな」 18歳になって上京して、東京で大学生として過ごし始めたら、髪を染めていても、メイクをしていても、「ちょっと個性的だけどそういう人もいるよね」くらいの感覚で受け入れられるようになりました。 それでも、自分の性自認や性的指向については、男性として男性が好きなのかもわからないし、そもそも男性なの? やっぱり性同一性障害なのかな、とか悩んでいて、大学2年生のときにセクシュアルマイノリティのインカレサークルに入りました。 そこで初めて同い年のFtXの方と出会い、Xジェンダーという言葉を知って「ああ、これだな」っていうふうに落ち着きました。それが21歳の頃です。 サークルの中で、自分はXジェンダーなのかもしれないと打ち明けて受け入れてもらえた経験があったので、自分に自信を持てるようになりました。 それまではやりたいことも決まっていなかったのですが、自分のことについて考え始めたのをきっかけに心理学に興味を持つようになりました。そして、大学院に進んで臨床心理学を学びました。そこで修士課程の同級生や先生方に、サークル以外で初めてカミングアウトしました。自分の性自認について周囲に知ってもらった上で、Xジェンダーや性自認についての研究を2年間していました。  

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